畑中こども研究所
「こどもも親御さんも人生に夢をもって輝いてほしい」
子育ては長い道のり。楽しい時もうれしい時もあれば、辛い時、苦しい時があるものです。ライフステージのさまざまな場面で畑中こども研究所は、お子さんと親御さんと一緒に子育てを応援します。こどもたちには、各年齢に合わせ、自分でできること、わかることをふやし、自分の人生を自分で切り開き、誰かのために何かができるような人に育ってほしいと願っています。また、親御さんには、子育てを通し自身の人生をさらに彩のある豊かなものにしてもらいたいと思います。そして、私共も皆さまと共に歩むことで、より成長し、これから出会う皆さまにも少しでもお役に立てる存在であれば幸いです。
治療教育部門
畑中こども研究所は1979年設立の治療教育機関として開所しました。当時の「療育」は幼児期のお子さんに向け、大学の研究機関から広がり、少しずつ公的な機関で始まり出した頃でした。しかし、学齢児の療育は学校以外には存在しない頃でした。 当時大学病院で勤務していた所長畑中は、自身の担当していたお子さんたちに学齢期以降も療育を継続したいという思いで開いたのが、畑中こども研究所の始まりです。
1療育指導方法
スタッフは心理士です。心理学的知見を利用し、2歳~18歳の自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群、ダウン症、全般的な発達の遅れ、ADHD、LDのお子さんに治療教育を行なっています。
治療教育の目的は障がいの克服と改善、適応行動の拡大、家族の精神安定を図ることです。たとえ、障がいがあったとしても、子どもは、子どもです。
発達の手順がゆっくりであったり、アンバランスさはありますが、子どもたちが豊かに育ち、将来的に楽しいことも、嬉しいことも、苦しいことも、辛いことも、いろんなことを感じ、一生懸命生きてくれるように願っています。そのために少しでも理解や適応行動が増えてほしいと思います。
2一貫した療育
幼児期(2〜6歳)
学齢期(6歳〜18歳)
青年期(18歳以上)
長期的な療育を長年行なっているからこそ、幼児期に身につけてほしいこと、学齢期に身につけてほしいこと、青年期に身につけてほしいことが変わります。
それぞれのお子さんとご家族の歴史も含め、そのご家庭のお子さんらしい子に人格的にも成長してほしいと願っています。
どの時期の療育も基本的には認知発達をバランスよく促すことにより、社会性を高め、状況判断状況理解をよくしていきます。お子さん1人1人に、プログラムを設定します。
また、夏期に1週間のお子さんだけのキャンプがあるのも、畑中こども研究所の療育の大きな特徴の1つです。
療育に通所されているお子さんのみを対象とし、通常の療育の効果を確認し、年齢に合わせた生活習慣のスキルとマナーの向上を促し、通常の療育だけではわからないお子さんをより理解し、次の療育へ活かします。
3幼児期
幼児期は週2回、1回2時間半のプログラムを行います。個別またはグループ指導で行ないます。
基本的な生活習慣の自立、認知発達、対人コミュニケーションを促すことと、保護者へのカウンセリングを行います。
4学齢期
基本的にはグループ指導を行います。認知発達、対人コミュニケーションを促すことと、保護者へのカウンセリングを行います。
グループ指導では、全員に同じ内容を求めるのではなく、各お子さんの発達の状態に合わせ個別に指導します。
社会生活で適応するためには集団での適応行動が必要になります。グループ指導という形態で集団を利用しお子さんの成長を目指します。
幼児期、学齢期の療育は共に、障がいの特性、発達の段階によって異なります。
お子さん1人1人にとって最善な環境を設定いたしますので、詳しい内容はお問い合わせくださいますようお願いします。
5青年期
学齢期に療育を行なっていたお子さんのみお引き受けしています。療育の形態は、各お子さんの状態にて個別にご対応しています。
6いつでもできる相談
お子さんの発達を促し障がいの克服と改善をしていくためにはご家族との協力がなくてはなりません。
障がいの特性の理解、発達の理解、家庭教育、しつけ、様々なお子さんの困った行動への対応をいつでも相談できます。
幼稚園保育園のこと、学校のこと、習い事のこと、兄弟のこと。ご家族が安心して生活できるようにサポートします。
7各機関との連携
園や学校など各機関と連携を図り、先生の見学、学校への見学も保護者の依頼で行っています。その他、医療機関とも連携を取っています。
8外来
心理諸検査及び保護者へのカウンセリングも実施しております。
発達教育部門
畑中こども研究所はもともと治療教育機関として1979年に設立しました。その1年後、文京区の保護者の皆様の要望で「発達教育部門」が併設されました。当時、家庭崩壊、学校崩壊、いじめ、不登校…。普通と思われていたこども達がたくさんの事件を起こしました。そういった社会背景の中、地域社会が崩壊し、核家族化が進み、安心して子育てについて相談できる場所を失ったお母さんたちが、発達の専門家として治療教育を行う当所へ相談にいらっしゃったことが、発達教育部門のはじまりとなりました。
こどもの成長は発達の手順に添って順番に成長します。中には活発な子、言葉巧みな子、恥ずかしがりやな子、内弁慶な子。そそっかしい子…様々なタイプのお子さんがいます。そんなお子さん達を心理学的な知見に基づき、思考力、判断力、計画力、実行力、メンタルといった多岐にわたる側面が、年齢相応に充分にバランスよく成長することを目標に指導しています。 同時に保護者の皆様には安心して子育てできるように、お子さんの現状と次の発達課題をご説明します。
子どもの成長は目覚ましく、次々に変わる成長に後手後手に回るのではなく、より良い発育が期待できる様にその時期に必要な接し方を事前に知ることで安心して構えることができます。年に1度、性格検査・知能検査も行い、お子さんを客観的に把握しながら長期的な視点をもって家庭教育することができます。また、習い事、受験、家族やお友達との関係など、子育てのちょっとした疑問についてもお答えします。
1心理学的知見に基づいた指導
幼児期は年齢別のグループ指導。就学までに必要な基本的な概念形成、仲間関係の基盤を働きかけます。
学齢期は1年生〜3年生までの縦割りグループです。縦割りグループで取り組みます。ディスカッション、創造力、想像力、発想力、判断力を働きかけます。
週1回の取り組みの他に年長さんからは年3回のキャンプ・集団生活・運動発達もチェックします。
すべてのお子さんに性格検査・知能検査など心理諸検査を行い、客観的な指標でお子さんと親御さんをサポートします。検査結果も親御さんへご報告いたします。
22才
週1回2時間半
幼稚園に入る前に着脱・排泄・食事をある程度一人でやれるようになります。
着脱:脱ぐ→前後を間違えずにボタン付きの洋服も着る→たたむことが一人でできます。
排泄:トイレットトレーニングをはじめ入園までに一人でトイレができるようになります。
食事:スプーンやフォークを使って残さず食べられるようになります。
3年少さん
週1回2時間
3つ〜5つの数の理解。基本的な名詞・動詞・形容詞の理解。なぜ?どうして?を考える。
お友達に勝ちたいと競争意識をもち始める。
4年中さん
週1回2時間
数の操作、お話の理解、積み木などの構成、なぜ?を複数考え簡単に説明する。
競争はこの時期が一番白熱します。この頃の負けん気の強さは将来の根性につながります。
5年長さん
週1回2時間
小学校入学前の基本的な思考を充分にする。多面的な理由づけ。空間認知。構成力。
こどもだけでルールを作りながらお友達と協力して遊べるようになります。
6小学生
週1回2時間
縦割り班での状況判断。役割のある行動。自主的、主体的な行動力。ディスカッションの練習。
不忍池のマラソン:辛いことでも嫌なことでもガマンしてやる。
日記やお手伝いの宿題:約束事を守る。
7指導方法
ピアジェ、エリクソン、ゲゼル、モンテッソーリ。様々な発達学者の理論があります。それぞれの理屈に応じて様々な教育メソッドがありますが、2才、3才、5才、7才、9才、11才、13才と発達には節目があり、順番にそって成長すること、やり直しや飛び越えて教育することはできないことは共通的な知見です。
そして各年齢に応じた発達課題(理解してほしいこと・できるようになってほしいこと)があります。
お子さんの状態に応じ効率のよい方法を日本文化に合わせ、個々のお子さんに応じオリジナルにプログラムを設定し、変化がでたら即座に対応するのが当所のオリジナルメソッドです。
特に幼児期は発達の立ち上がりが良く翌週には全く別の思考と行動に変化しますので、先行的な課題を促すこと、現在の課題を充分にすること、時にはちょっと戻ってあげることで、混乱なく、スムーズな発達を促せます。
8教材
日本のみならず海外の教材も含め、研究所の壁面は教材で埋め尽くされています。教材は決しておもちゃではありません。遊びでつかうものと発達を促進するものとで扱いをわけています。
大切なお子さんたちですから間違って口にしても大丈夫な安全基準を充たしたものを準備し、清潔に管理しています。
また、こども達は習慣性も高いですから、繰り返し同じ教材を取り組むことが必要な場合もあれば、初めての教材で試行錯誤することが望ましい場合もあります。
お子さんの状態に合わせいつでも調節できる様に、常に新しい教材を揃えています。
数、図、論理展開、空間認知、処理速度など急に理解できるようになるわけではなりません。数がわかるようになるには、色の対応、系列、抽象的な思考などその基盤になるものがあります。
適切な教材を使用し発達を促進します。また、当所オリジナルの教材も多数あります。こどもに必要とあればいつでも作成します。
しかし、もっとも大切なのは、指導するスタッフです。教材はあくまでも道具にすぎません。教材頼みでなく、こども達がやる気になってくれるようなスタッフであること、人間的にも素敵であるように私共も成長し続けています。
9グループ指導
グループで指導する場合は、グループワークの理論を利用し、個別の目標をグループのメンバーを利用しより達成しやすいように調節します。
グループでお友達と一緒に行うことで、ちょっとした見本を見て課題解決する力がつきます。見本を示したお子さんは自信にもなりますし、親しいお友達ができる様子をみることで、苦手なお子さんも自分もできるのではないかと勇気をもらうことができます。
また、異なる思考や手続きを受け入れることで思考の柔軟さも身に付きます。グループでの取り組みを通し、お子さん達はお互いの取り組みに刺激を受け「自らやってみたい」と思う主体性が身に付きます。
10いつでもできる子育て相談
お子さんの指導だけでなく保護者の相談も行います。2才のお子さんは毎回。年少さん〜年長さんは隔週。小学生は月に1回面談があります。
お子さんの現状、課題内容、取り組みの様子、家庭教育のあり方、日頃の疑問にお答えします。面談は集団で行いますが個別にも対応します。
兄弟間や性差、親子の関係、習い事、進学。褒め方、叱り方。こどもの家庭教育をするには保護者の皆様の親になる練習が必要です。日本文化に合わせながら心理学的知見に基づきベターな案をいつでもお伝えします。それにより安心してこどもと向き合えます。親としての人生もより良いものにしてほしいと思います。
こどもたちが大人になってからも小さな時から家庭環境も含め細かな発達や性格を充分に分かっているからこそ、大人になってからもいつでも安心して相談できます。
仕事のこと、結婚のこと、家族とのこと。友人とのこと。どんなことでも相談できます。親や学校の先生とは違った大人達が、お子さんのことをいつでも守ってくれる。そんなサロンのような場所になります。
11心理諸検査
年1回すべてのお子さんに知能検査、語彙検査、性格検査など年齢に応じて心理諸検査をお行います。客観的な指標をもとにお子さんの今後の課題を明確にします。結果は保護者の皆様にもお伝えします。
夏のキャンプ
長野県 梓水苑
所長 畑中邦比古
東京大学医学部付属病院精神科小児部勤務を経て
1979年
畑中こども研究所 障害児治療教育部門設立
1980年
発達教育部門併設
2000年〜2018年
横浜市教育総合センタースクールスーパーヴァイズ事業参加
2002年〜2005年
桜美林大学院講師
2008年〜2018年
横浜市障害児支援専門家チーム委員
2009年〜2018年
横浜市障害児支援事業専門家チーム委員
横浜市教育委員会学校課題解決支援事業専門家
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